おはようございます、こんにちは、こんばんは
杉山正義です。
近年、骨盤に対する皆様の意識が高まってきました。
そこで今回は産前産後の骨盤ケアについてお話をさせていただきます。
〇 産前編
腹帯には重要な意味がございます。
(腹帯の意味)
昔から妊娠5カ月の戌の日に安産を願って腹帯を巻く
風習があるようです。
安定期に入ってこの時期は着用開始時期の一つの目安に
なると思います。
安産に向けて骨盤を守るという視点からは、
お腹が大きくなってきた頃から必要になります。
では、骨盤を守るために腹帯がなぜ必要なのでしょうか。
主に4つの理由がありますので重要な順に並べてまいります。
① 骨盤の固定。
② お腹全体の保護。
③ 保温。
④ ご本人と周囲の母親のじかくのため。
では、それぞれについてご説明をさせていただきます。
一番重要な理由は骨盤の保護です。
腹帯は骨盤バンドとして
骨盤のゆるみや開きを防ぐために必要なツールです。
では、骨盤バンドで代替してもよいのかといえばそうではありません。
その理由は、
腹帯は骨盤のためだけではなく上記の②、③、④、にも
必要だからです。
そうはいっても腹帯の役目の何割かは骨盤のために必要です。
骨盤の保護や固定にとっての腹帯の役割は、
「ゆるみ腰」や「開き腰」にならないように予防することが
最重要ポイントです。
骨盤を上から見ますと、仙骨と左右の寛骨は繋がって環状になって
います。
胎児は骨盤の中で育っていきますから、
お腹が大きくなるということは骨盤は外に向け膨らんでいくわけ
です。
この時に骨盤の各関節を引き裂くような力が働きますが、
これを防止するのが腹帯なのです。
ですから、お腹が大きくなるほどに
骨盤バンドとしての腹帯の必要性は増します。
注意点は腹帯の素材。
あまり伸縮素材だと締め付けて
血行不良などを起こしますから望ましくありません。
昔ながらのサラシなど伸縮しない素材の方が好都合です。
なぜなら、骨盤は無理に締め付ける必要はなく、
開く、緩むを防止するのなら巻くだけで充分だからです。
問題があるとすれば、お腹があまり大きくないうちは、
サラシはお腹の形に馴染みにくく巻きにくいことです。
この時期まではサラシの上に、
何か柔らかめの伸縮素材の物を巻き
体裁を整えてもよいでしょう。
一反の半分に切り、
半反のサラシを二つ折にして腹帯として使うことです。
そして、お腹が大きくなってきた7~8ヶ月ぐらいから
一反に変えます。
そこからは、お腹に沿わすように巻くだけでキレイに幕ことが
できます。
巻く範囲は、脚の付け根の大転子の上からあばらの下ぐらいまで
です。
次回に続きます。