尼崎市、武庫之荘の皆さまこんにちは
尼崎で生涯自分の足で歩くお手伝いをしている
もとまち整骨院の院長、杉山 正義 (すぎやま まさよし)です。
以前、「骨盤が立つことの重要性」をお話をさせていただきました。
骨盤が立つことが、
いかに大切なことかをシェアさせていただきました。
今回は、「腹圧と腰痛の関係」についてお話を
シェアさせていただきます。
今回は、骨盤が立つことにも関連しますが、
腹圧と腰痛の関係についてのお話です。
● 腹圧について
腹圧とは腹腔内部にかかる圧力のことですが、
腹圧のかけ方によっては作用が変わります。
たとえば、筋トレの指導などで、
「お腹に力を入れて」などと使われますが、
大別すると腹圧は2種類に分けることができます。
1つは、息むような感じで、
お腹に力を入れ固めるような腹圧のかけ方があります。
これは、重量物を持ち上げる時のような腹圧のかけ方で、
お腹を四方に膨らませて固めるイメージです。
もう1つは、ウエストを絞り胸を持ち上げ、
上下方向の縦長に腹圧をかける方法があります。
このように腹圧といっても、
この2つではまるで違うことがわかります。
腰痛予防の観点からは、
この2つの腹圧を使い分けることが必要です。
なぜなら、
日常生活では絞る腹圧が中心となりますが、
瞬発力を出すときは固める腹圧が必要だからです。
腰痛になる人を観察すると、
この2つの使い分けがうまくできていない、
という実態があります。
● 腹圧が抜けたときに腰痛が出る
たとえば、軽い荷物だとおもって、
じつは荷物が想定外に重かったりした時に、
ギックリ腰になることがあります。
これは固める腹圧をかける準備を欠いて、
ひょいと持ち上げた時になどに起こります。
重量物を持ち上げるときは、
この時はお腹を固める腹圧が必要になるからです。
もう1つのケースは、
長時間イスに座って仕事をしている場合、
そこから立ち上がったり、
手を伸ばしたりするときに腰痛になるケースです。
イスに座っている時には、
お腹を絞る腹圧が腰椎予防の鍵となります。
座っているときにお腹を絞る力が抜けると、
疲労と共に無防備な状態となり、
いつ腰痛が起きてもおかしくない状態となります。
ここで落とし穴となるのが、
イスの背もたれの存在と、
座面の前から後ろに緩やかな傾斜のあるイスです。
この2つの要素が合わさると問題なのは、
イスの背もたれに依存するリスクと、
お尻側が低くなっている座面による、
骨盤が後傾してしまうリスクがあることです。
こういう形状のイスは意外に多いので、
ともすれば、背もたれに依存し、
骨盤が後傾することで背中が丸くなり、
お腹の力が抜けるリスクがあります。
一度、ご自分の体でチェックしてみてください。
普段どおりに背もたれにもたれて座ってみて、
垂直方向のお腹を絞る腹圧がかっているか、
それとも、完全にお腹の力が抜けているか。
実際やってみて、
お腹の力が抜け緩んでいるようであれば、
腰痛予備軍といえるでしょう。
このとき、わずかな力で良いので、
上下方向に腹圧が働いていることが大切です。
本人は分かりにくいことがありますが、
傍目から観ていると一目瞭然に分かります。
なぜなら、お腹の力が抜けていると、
何やらダラーンとして背筋が伸びていないからです。
じつは、この姿勢の習慣こそが、
現代人が腰痛になる大きな原因なのです。
● 腹圧が抜けない体作り
座っているときだけではなく、
立っているとき歩いているとき、
これらのシーンではお腹は重要になります。
これが、自前のコルセットとして働き、
腰痛を予防してくれることになるからです。
このお腹を絞る腹圧に関与するのは、
インナーマッスルという深層筋ですが、
私たちはこれを「若返り筋」と呼んでいます。
昔の人は正座生活が多かったからか、
歩く量や活動量が多かったからか、
車や自転車をはじめ便利でなかったからか、
それは定かではありませんが、
腹圧が大きな問題となることはありませんでした。
ところが、現代人の生活は、
イスの背もたれにもたれて、
車や自転車でもお腹の力は抜けたままで、
歩く量や活動量も全体的に減っている、
そして、若返り筋から弱るという現象が起きています。
なぜ、そう断言できるのかといいますと、
若返り筋が弱ると姿勢が変化するからです。
背筋に伸びがなくなるので、
すぐに見分けがつくのです。
手足の筋肉などの動的な筋肉とは違い、
若返り筋は支えてバランスを取る姿勢筋です。
木でいうと、枝葉のような動きがなく、
幹にあたる地味な存在が若返り筋です。
現代人は、ここから弱ってくるので、
非常に脆弱な体となり腰痛体質となったのです。
こういう人がまずやるべき対策は、
まず動的な筋肉を鍛えるのではなく、
その前に姿勢筋を鍛え直すことなのです。
それが若返り筋の再生であり、
ふらふらの体をシャキッとさせることなのです。
姿勢筋がシャキッとすれば、
安心して動的な筋肉の筋トレができるようになります。
座り仕事が多く腰痛がある人は、
若返り筋を鍛え直してください。
そのためにあるのが若返り筋メソッドという、
バランスを取りながらゆっくりと行う体操です。
この情報が、どうか必要とされる方々に届きますように❣